今週の1枚

No.382  天神池のアサギマダラ   (福岡県苅田町二崎)  更新日:2011/11/1






「アサギマダラが来てますよ!」とネット友人のSさんから10月中旬にお知らせをいただいた。 今年の春4月、山桜の「志津摩桜」を見に出かけた苅田町二崎地区の天神池である。 今年の春、天神池に志津摩桜を見に行った時、その周辺を整備されているTさんにお会いした。 その時に、「春の桜も見ごたえがありますが、秋にはここのフジバカマにいっぱいのアサギマダラも訪れてきますよ。」と言われていたのを思い出した。 10月23日の午後、さっそく天神池にアサギマダラに会いに行った。
天神池に行くと、志津摩桜の下の段々畑の一角にフジバカマの花が咲いており、その花に沢山のアサギマダラが群れていた。 そして、その数は予想以上に多かった。アサギマダラ蝶は海を渡り長距離移動をする蝶として知られている。 気温の上昇につれて夏になると北上し、秋の気温の低下とともに北から南の南西諸島、台湾へ移動していく。 今ここにきている蝶は南へ移動中に大好きなフジバカマを見つけ、一休みしているのであろう。
アサギマダラを見ていると、ちょうど草刈りに来られたTさんにお会いし、いろいろお話を伺うことができた。 ここのフジバカマは二年前に植えられたらしく、初年度の昨年から既にアサギマダラが寄るようになり、今年は二年目にしてかなりの数に増えたらしい。 私がざっと数えて見ただけで30個体以上は確認できた(ちなみに蝶の数え方は一頭二頭と数えるらしい)。
Tさん曰く、この天神池周辺はアサギマダラが来るのに地形的に非常に適しているという。先ず一つが、周囲が山に囲まれており風が強くないこと、 傍に天神池があり水があること、そして横に森の林があり夜など休息できることなど条件が揃っているらしいとのことである。 なるほどと感心したが、そんな好適なフジバカマの場所を移動しながら見つけることができるとはアサギマダラもすごい蝶であると感心した。
アサギマダラのことを調べると面白い。アサギマダラの幼虫は毒性のあるアルカロイドを持つガガイモ科を食草とし、 そして成虫が好むフジバカマの花の蜜もアルカロイドの毒性を持つらしく、その蜜を吸うことで自分を毒化させ敵から守っているらしい。 そしてアサギマダラの綺麗な羽の模様も毒があることを知らせる毒々しい色合いだという。すごい蝶である。
来年もまたこの天神池のフジバカマを忘れずに、移動中の一休みに寄ってほしいものである。 そしてこの地域をいつも整備されている人達に感謝したい。

Taka記、撮影:2011年10月23日

天神池周辺外観。大榎、志津摩桜、フジバカマ。そして草刈りをするTさんの姿。


フジバカマと大榎と天神池


フジバカマと志津摩桜


フジバカマに群れるアサギマダラ


美しい蝶のアサギマダラ


羽を広げたアサギマダラ


アサギマダラのアップ


約30頭のアサギマダラが群れていた。


アサギマダラは南から北へ、北から南へ海を渡り長距離移動する。


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