今週の1枚

No.363  志津摩桜   (しづまさくら:福岡県苅田町二崎)  更新日:2011/4/16




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その名は志津摩(しづま)桜。
苅田町二崎地区にある推定樹齢200年の一本桜(山桜)である。 その名前の由来は、幕末の小倉藩の家老「島村志津摩(しまむらしづま)」氏が晩年にこの地で過ごしたことからこの名が付けられたらしい。 二崎の天神池の向こうの山裾にひっそりと一人一本佇んでいる。 恥ずかしながら私は数年前まで島村志津摩氏の名前も知らなかった。その名前を知ったのはこの桜の噂のおかげであるが、なかなか見に行く機会がなかった。 今年こそは是非ともその姿を見たいと思い、3月中旬頃から何度かその開花を確認に出かけた。
今年は寒いせいか開花が遅いらしく、今週4回目にして漸く開花した姿に会うことができた。 狙いを定め、週半ばに仕事帰りに大急ぎで行ってみたのだが着いたのが夕暮れであった。今度は会えるかなと坂を上がって行くと、夕暮れの天神池の向こうにその白い姿が見え、やっと会えたとほっとした。 夕暮れで日も沈み暗くなりつつあったが、その姿は白く輝いて見えた。
静かな夕暮れの中、桜に近づいて行くと桜の木の元でお水をやっている方がおられた。桜の世話をされているTさんであった。通ううちに何度かお会いした。 桜の周辺は遊歩道やお花、ベンチ、そして今年は説明板の設置されており、地元の皆さまのご尽力で綺麗に整備されている。ありがたいことである。
島村志津摩さんの経歴は桜の木の前の説明板に書かれている。この二崎の地に隠棲されてこられたのが1869年であるから、樹齢200年のこの桜は既に50年ほど経っており綺麗な花を咲かせていたであろう。 夕暮れの中、この桜を眺めている姿が浮かんでくる気がした。
また桜の木の手前には樹齢180年の大きな「天神榎」の木もある。 そして周辺にはフジバカマも植えられてるとのことで、秋にはたくさんのアサギマダラ蝶が訪れるらしい。 またその季節にも訪れてみたい場所であり、非常に楽しみである。

Taka記、撮影:2011年4月13日

天神池の向こうに志津摩桜が静かに佇む


天神池周辺は綺麗に整備されている



歩道の脇にはシバザクラも植えられている


夕暮れに佇む志津摩桜




志津摩桜と夕暮れの月


大エノキと天神池の夕景


今年設置されたの説明板


天神池と開花し始めの志津摩桜(2011/4/9撮影)


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