今週の1枚

No.472  豊前神楽の現在を知る  〜みやこ町歴史文化カレッジ講座〜


第一部:「豊前神楽の過去・現在・未来」の講演



第二部:豊前神楽集団「若楽」による創作神楽「求菩提鬼伝説」


1月31日(土)、みやこ町歴史文化カレッジの一環として、「豊前神楽の現在(いま)を知る」という講座がみやこ町犀川の中央公民館で開催されるというので行ってみた。 京築・豊前地域は神楽が盛んであると良く聞くが、恥ずかしながら、私は神楽についての知識がほとんどない。 十数年ほど前に、宮崎県椎葉村の友人の地域の夜神楽を一度見に行ったことがあるが、明け方まで飲んでいてほとんど神楽自体を見ていなかったという体たらくであった。
ここ京築・豊前地域の神楽についても全く知らなかったので、機会があれば神楽というものがどういうものか知りたいと思っていた。 今回の講座は、二部構成で、第一部が豊前市総合政策課の栗焼課長による「豊前神楽の過去・現在・未来」と題しての講演で、第二部が豊前神楽集団「若楽(じゃらく)」による公演ということで、神楽初心者の私にとっては、神楽の講義と実際の神楽演技が見れる嬉しい企画であった。 開演30分前に会場に入ると既に席はかなり埋まっており、開演前には満員で席を追加するほどであった。
第一部では神楽とは何かから始まり、神楽の成り立ちとその歴史的変遷、全国の神楽について、そしてここ豊前神楽の特徴などをパワーポイントで分かり易く説明してくれて、神楽についてほとんど知識のない私にはとても勉強になった。 特に、宮廷儀礼として始まった御神楽が、中世では修験道の関与、そして近世での社家関与と神話の採用、明治以降では神職から氏子への里神楽へ変わり、そして現在では伝統芸能としての伝承など、その時代時代で変遷し、今も変化し続けてる話はとても興味深かった。 ここ豊前地域では中世では山伏修験道による「松会」祭礼があるが、湯立神楽などその「松会」の影響も見られることはここ豊前地域特有であろうと思われた。
第二部は豊前神楽集団「若楽(じゃらく)」の公演であった。若楽は豊前市の神楽講有志で2003年に結成された若手神楽団体で、ジャズや和太鼓などとのコラボなど、常に新しいことに取り組んでおり、今回も創作神楽「求菩提鬼伝説」を披露してくれた。 勇壮な豊前天狗太鼓とのコラボはとても見応えがあり、伝統芸能の新たなる進化を見せてくれてる気がする。古くから続く伝統的な里神楽と進化していく創作神楽が今後うまくバランスをとり、将来に渡り継承されていってほしいと思う。 これからの将来、豊前神楽がまたどのように変化していくか非常に楽しみである。 そしてまた、これから京築地域のいろいろな神楽を見るのが楽しみになった。

Taka記、撮影:2015年1月31日

今回の会場、みやこ町中央公民館(犀川)

会場前の看板

13:30、第一部の講演会「豊前神楽の過去・現在・未来」始まる。会場は満員だ。

15:10、第二部、豊前神楽集団「若楽(じゃらく)」の公演が始まる。

豊前天狗太鼓とのコラボ。勇壮な太鼓と神楽の舞。

創作神楽「求菩提鬼伝説」熱演

最後は、鬼たちの迫力ある太鼓で幕が降りる

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