今週の1枚

No.449  等覚寺の松会2014年  〜福岡県苅田町〜



1000年以上の歴史を誇る「等覚寺の松会」の本行事は毎年4月の第三日曜日に行われる。 2014年の今年は4月20日に行われたが、当日は朝から生憎の冷たい雨が降っていた。 今年は4月に入り、週末になると雨模様の天気が続いている。 松会の日の雨は久しぶりで、ほぼ10年ぶりくらいであろうか。しかし、これも神事の成せる技か、午後になるときっちりと雨も上がった。
いつもなら、友人たちと一緒に、朝9時くらいから西部公民館から歩いて等覚寺まで登るのだが、今年は午後から一人で西部公民館で無料のシャトルバスに乗り込み等覚寺に向かった。
13:30頃、等覚寺に到着する。ほとんどの人が白山多賀神社へは裏口から入って行くが、今年は少し下へ下り、表参道の鳥居から上がった。 小学生の頃は毎年自宅から谷地区を通り歩いて登っていた。最後にこの白山多賀神社の鳥居をくぐって石段を上がっていたのを思い出した。 石段は緑色に苔むしており、大きな木々に囲まれ、厳かな雰囲気を感じる。 石段を登りきると、松会の会場である松庭が木々の向こうに見えてきた。 時間が遅かったせいで、既に鬼会行事が行われていた。残念ながら、その前の神輿行列、獅子舞などの行事は見れなかった。 会場の松庭には高さ11mの松柱が立てられており、その柱の上から四方に大きな綱が張られている。 午前中が雨であった為か、観客の数が少ない。松庭を見おろす斜面から鬼会以降の行事を観覧した。 鬼会行事の後、施主による種蒔きが行われ、白川小学校の生徒による田打ち行事と続く。「おとんぼし」では、ひょうきんな演技が会場の笑いを誘う。 そして、今年からこの「おとんぼし」の新たに「牛」が登場した。おとんぼしが「牛はおらんかえ〜」と叫ぶと、今までは「牛はおらんどー」と返されていたが、今年は「牛はおるぞー!」の声の後、見事な牛が登場してきた。 数年前から流鏑馬が中止となったが、今年からこの牛の新たな登場で会場も盛り上がった。
お田植え、孕み女、鉞舞い、薙刀舞と続き、14:30頃、最後の弊切行事を迎える。今年の施主は内川さん。高さ11mの松柱へ登り、青竹を刀で切る。 シーンと鎮まり緊張が漂う中、バシっと見事に一刀両断!今年も豊作と出た!
この2014年の松会の様子を写真で紹介します。
Taka記、撮影:2014年4月20日

西部公民館からシャトルバスに乗る


等覚寺に到着(バスの発着場)


白山多賀神社の正面参道から入る


木々に囲まれ、苔むした石段が厳かだ


石段を登りきると向こうに松庭が見えてくる


松庭では既に鬼絵行事が始まっていた


会場の松庭を上から見おろす

鬼会行事:松庭で七匹の鬼が演じる。悪鬼が暴れる。

種蒔き行事:松庭で施主が田にみたてて種を蒔く

田打ち行事:白川小学校の子供たちが松庭を田にみたてて耕す

おとんぼし:おとんぼし(案山子)が滑稽な仕草をする

今年から新たに、牛が登場!

田植え行事:白川小学校の子供たちが田植え歌に合わせて苗を植える

はらみ女:妊婦に扮した人が滑稽な仕草をする

楽打ち行事:白川小学校の子供たちが楽打ち(ビシャシャラ)を行う

鉞舞い:松庭で二人の山伏が鉞(マサカリ)をもって舞う

薙刀舞い:松庭で四人の山伏が薙刀をもって舞う

幣切り行事:松庭に据えてある松柱の施主が登り幣を切る

高さ11mの松柱の上に立つ

見事、一刀両断!今年も豊作と出た!(14:50)

切った後の竹の切り口。お見事!

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