今週の1枚

No.445  豊前国分寺跡三重塔まつり・護摩焚き   〜福岡県みやこ町〜



2014年2月23日、みやこ町豊津にある豊前国分寺三重塔まつりに行ってみた。
豊前国分寺は天平13年(741年)、聖武天皇が天下泰平と鎮護国家の祈願をこめて建立を命じた全国68か所の寺院「国分寺」の一つである。 創建当時には七堂伽藍である塔、金堂、講堂、南門、中門、食堂、僧坊があったらしいが、戦国時代に大友氏の戦火により伽藍は全て消失し、その後、江戸時代に再建が進んだと言われている。 シンボルである塔は創建当時は七重塔であったららしいが、明治29年(1896年)に三重塔として復元され、また1987年に解体修理がされ現在のような優雅な姿になったらしい。 また、この豊前国分寺跡は今は史跡公園として整備されており、公園内には発掘により講堂基壇が復元され、また園内にはたくさんの梅が植えられている。 そして、その梅が盛りとなる2月下旬頃にこの史跡を活かした地域振興行事として「みやこ町三重塔まつり」が行われている。 三重塔まつりは平成19年(2007年)から行われており、今年2014年は第8回の三重塔まつりであった。
恥ずかしながら、私はこの行事があることは聞いていたが今まで見たことがなかった。 今年は運良く見に行くことができたので、国分寺施設とその三重塔まつりの様子を紹介したい。

この日は天気も良くポカポカした早春の陽気であった。11時頃に会場に行くと、裏手の駐車場は既に車でほぼいっぱいであった。 先ずは正面入り口の山門の右手にある案内所に行き、展示物を見てパンフレットをいただき国分寺跡と祭りの概要を把握した。
祭りの大まかなスケジュールは、
10:00〜開会行事、一般俳句大会
12:00〜祓郷小学校児童による祓郷太鼓
13:00〜文化財行事「護摩焚き」開始
14:30〜火渡り、15:00終了であった。

正面山門から園内に入ると、左手の池の向こうにシンボルの三重塔が見えてくる。 真っ直ぐに鐘楼門をくぐって行くと本殿があり、その横に護摩堂がある。 そして、三重塔に行くと、入口が開帳されており塔内に入ることができた。 三重塔の周りをグルリ見て回ったが、その優雅な姿を見ていると日本古来の万葉の頃の風景を彷彿させてくれるようだ。
三重塔を見た後、その北側に行くと梅がいっぱい植えられた公園が広がっている。横には午後から行われる護摩焚きの祭壇が祭られている。 園内はちょうど梅も咲き始めたころで、その一角に野点(お茶)のコーナーもあり、まさしく春爛漫の雰囲気であった。 また梅には俳句大会の俳句の短冊がたくさん掛けられており、見て回るとおもしろい。 園内の東屋周辺は飲食コーナーになっており、赤米雑炊や豚汁や鯉こくなどが売られている。 私は鯉こくをいただき、園内の石に座って梅を見ながら食べていると、目の前の講堂基壇で祓郷小学校の生徒による祓郷太鼓がちょうど始まった。 早春の園内に子供たちの元気な太鼓の音が響き渡り、獅子舞が舞った。
そして、13:00になると法螺貝の音と山伏達の呪文声が聞こえ始め、いよいよメイン行事の「護摩焚き」が始まる。 一連の作法の後、護摩壇に火がつけられると真っ黒な煙がモウモウと空に舞い上がる。真っ黒い煙とその向こうの三重塔の景観が迫力がある。 そして、護摩焚き供養が終わると、「火渡り」が始まる。無病息災を祈願し、沢山の見物客が裸足で手を合わせて祈りながら火を渡って行った。
今回、初めて三重塔まつりを見たが、見応えがあり、まさしく京築地域の春を告げる祭りである。
当日の様子を写真たっぷりで紹介します。

Taka記、撮影:2014年2月23日
(参考文献:みやこ町歴史民俗博物館パンフレット)

山門、鐘楼、本堂、護摩堂と続き、西側に三重塔がある。
北側は講堂跡、東屋があり史跡公園として整備されている。

豊前国分寺跡配置図(史跡公園内に設置の案内陶板より)


正面入り口の山門
初めての人は入る前に左手にある「案内所」で
国分寺跡の情報を仕入れるといい。


山門を入ると鐘楼門へ続く


鐘楼門をくぐると「本殿」がある


本殿の横に「護摩堂」がある。


池の向こうに見える「三重塔」の優雅な姿
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中が開帳されていたので、見せていただく。


豊前国分寺三重塔
(写真をクリックすると大きな画像で見れます)


三重塔をグルリと一周見て回る


三重塔の北側に祭りの会場がある


早春の風情がある野点(のだて)コーナー


13:00から始まる護摩焚き場


梅と三重塔


梅の枝に下げられた俳句の短冊


ほのぼのとしたピンクの梅


飲食コーナーでは豚汁(\200)や鯉こく(\100)もある


梅を見ながら日向ぼっこで鯉こくを食べる


12:00、講堂基壇跡で祓郷小学校生徒による祓郷太鼓が始まる


元気な太鼓の音がが響き渡り、獅子舞が舞う


13:00、護摩焚き行事が始まる


山伏達の入場


大勢の山伏達が護摩場に揃う


女性の山伏さんもいる


弓矢行事、弓矢を四方に射る


弓矢を護摩壇に射る


マサカリ行事


勇壮なマサカリの舞い


13:40、いよいよ、火着けの準備に入る


長竹の先に火を着ける


火を合わせる


13:44、護摩壇に四方から火を入れる


火が付くとすぐに煙が出てくる


煙はだんだん大きくなる


あっという間に大きな煙となり大空に舞い上がる


風下側はかなり煙たい


大空に舞い上がる黒煙を取り囲んで見る大勢の観客
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護摩焚きの黒煙に煙る三重塔
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護摩焚きの間、山伏達は大きな声で呪文を唱えます


風下はかなり煙たい


黒い煙はだんだんおさまり、赤い炎が混じってくる


14:00頃、護摩木の投げ入れ祈祷が始まる


次から次に護摩木が投げ込まれる
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護摩壇の炎は激しく燃え上がる


護摩木は一本一本、祈祷し


護摩壇の炎の中に投げ入れる


炎越しに見る
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投げ入れを斜め前から見る


投げ入れ横から見る。結構、距離がある。


後ろから見ると向こうに三重塔が見える


14:26、護摩焚きが終わり、燃えた火の整理が始まる


燃えた炭を広げて整地し、火渡りの準備を行う


整地した炭の周囲に葉を敷く


14:40、火渡りの準備が終わる


14:45、火渡りが始まる


最初は山伏達が渡っていく
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女性の山伏達も火を渡る


山伏の火渡りが終わると一般の人達の番である

多くの一般の人達が列になり裸足で火渡りを待つ


そして、一般の人達の火渡りが始まる


皆さん、手を合わせて無病息災を祈りながら渡っていく


子供を抱いて渡る人もいる


15時過ぎくらいまで、希望者の火渡りが続く


豊津の豊前国分寺跡には今まで何度と訪れているが、
この三重塔まつりに来たのは今回が初めてあった。
ちょうど梅が咲き始めた早春の頃であり、
天気も良くて一足早く春の気分を味わえた。
護摩焚きも迫力があり、十分に見ごたえがあった。
まさしく、京築の春を告げる早春の行事の一つである。


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