No.375 | 早朝の久住で友を想う! | 更新日:2011/8/7 |
久住山頂にて、祖母を望む 久住山から望む日の出 |
暑い夏のシーズン、早朝の久住山に登るのが私は好きだ。毎年、一度は涼しい暗闇登山を楽しんでいる。
今年は梅雨明けが早く、7月中旬から暑い夏の日が続いていた。 そんな7月の3連休の初日、久しぶりに久住へ出かけた。仕事が終わった後、夜に牧ノ戸登山口へ移動。 仮眠後、暗闇の中、登山開始する。運のいいことに天気は快晴、空には満月に近い月が煌煌と照らしてくれている。 風もなく静かな山の中、ひとり、ヘッドライトの灯りを元に登っていく。 風がないせいか、いつもより暖かく、途中で半袖になる。 昨年は2回ともガスの中であったが、今年は最初から好天気に恵まれラッキーである。 沓掛山を越えたあたりで、前から灯りが近づいて来た。早くも下山中の男性であった。 この時間だと下山してもまだ夜は明けてないだろうと思われるが、いろいろな登り方をする人もいるものである。 暗闇の中、一人で黙々と歩くのは楽しい。頭に浮かんでくるいろいろな事を考えながらゆっくりと登る。 私はどちらかというと一人の登山が好きだ。自由であるが全て自分の判断に委ねられる。 久住分かれの避難小屋あたりで、あたりが明るくなってくる。ふと久住山頂に目をやると数人の人影が見えた。 今は私の前には他に誰も歩いていないようだ。 久住への登りにかかると朝焼け空に由布岳の双耳峰がくっきりと姿を現してくる。 周りの山々の姿も次第に明るく照らされてくる。 5時過ぎ、久住山頂に到着する。既に朝日で山頂が照らされている。 雲ひとつない快晴の素晴らしい天気である。こんなにいい天気はなかなかお目にかかれない。 山頂から南方に目をやると、目の前に阿蘇五岳、そしてその横に祖母・傾の雄大な山並みが見える。 今年の春、友人が山で亡くなった。若く元気な友であった。 その友人と初めて出会ったのが、目の前に見える祖母山であった。 その祖母を眺めているとその友と出会った時の思い出、そして、それから一緒に過ごしてきた日々が走馬灯のように頭に浮かんできた。 もうその元気な姿を見ることができないが、その友の人懐っこい笑顔は私の頭に焼きついている。そして永遠に。 その祖母山に向かって黙祷をささげさせていただいた。ありがとう! Taka記、撮影:2011年7月16日 |