今週の1枚


No.264  等覚寺の松会・綱打ち綱掛け  〜福岡県苅田町〜


国崎八幡神社に集まり、綱打ち開始!



「竜の顔」を作る


「等覚寺の松会」は、千年の時空を連綿と受け継がれてきた由緒ある祭りだ。 この祭りは標高300メートルの等覚寺、白山多賀神社で行われる、日時は4月第3日曜日である。
その日のために、4月第1日曜日には「柱おこし」、第2日曜日の本日は「綱かけ」行事がつづく。 「綱」は「竜」を意味し、柱には3つの竜がかけられる。
これら3つの綱(竜)は麓の3地区の村民達で作られ、奉納される。
3つの地区の一つ、稲光では4月8日(日)の朝8時から村内の国崎八幡神社に集まり、「綱打ち」(竜をつくること)が始まった。 それぞれ持ち寄った稲わらで「綱打ち」開始だ!
さて、作業は二手に分かれて始まった。 一つは竜の顔に当たる部分を作るグループと、竜の本体の大きな綱(直径約30cm)のわらを供給するグループだ。 まず、男性陣で竜の顔作りが始まった。直径約13cm、長さ4.9mの孟宗竹で三角形(1.7×1.5×1.7m)の顔を作るのである。 この竹を芯にして、わらを編み込んで荒縄を巻いて行くのである。 竜のひげを模した直径約8cmの縄も長老の指示により器用に編まれていった。 竜の顔にひげを巻き付けて顔の出来上がり! 次に、みんなで胴体を作るのである。 直径約13cmの綱を3本編み、これまた長老の指示で器用に編んでいき、直径約30cmの一本の大綱を作るのだ。 力のいる大変な作業であった。柱にかけられる3つ竜(綱)のうち稲光の綱は30mと一番長い。 8時から始まり、12時過ぎにトグロ巻きの綱(竜)ができあがった。

お昼ご飯は、公民館でみんなでごちそうになった。 炊き込みご飯のおにぎり、ワラビ、竹の子、フキの煮込みが美味かった! 昼食後、軽トラックに乗せて、松会の会場に搬入だ。柱の前で奉納した。 それから、柱に竜の頭がかけられ、30mの胴体は南の方角の古木にかけられ、「綱かけ」神事が終わった。
谷地区の綱が15時に搬入されるとのこと。来週の『幣切り』神事で、今年の稲作は豊作になること間違いなしだ。
Take記、撮影:2007年4月8日

竜のヒゲ巻き


竜骨の綱巻き


力技での綱編み(三つ編み)


竜の尻尾で編み終了!


出来上がった見事な竜のトグロ


公民館で皆で昼食


昼食後、トラックに積み込み、等覚寺へ搬送する。


等覚寺・白山多賀神社の松庭へ搬入する。


奉納の神事


綱を引き上げる「竜昇り」


「綱掛け」完了!


長さ30mの見事な綱が掛けられた。いよいよ来週の本行事を待つ!


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