今週の1枚


No.244  リュウゼツラン:半世紀に一度だけ開花  〜福岡県豊前松江〜


半世紀ぶりに開花した「リュウゼツラン」全景


福岡県豊前市のJR日豊本線駅「豊前松江(ぶぜんしょうえ)」に「リュウゼツラン」という花が開花したという記事が新聞に掲載されていた。
恥ずかしながら「リュウゼツラン」という花は知らなかったが、どうやら半世紀に一度だけ花が咲くという珍しい花であるらしい。 リュウゼツラン科で南米原産の多肉植物であるらしい。メキシコではその樹液はテキーラの原料にもなるらしい。
サボテンのような多肉の緑の葉の状態で半世紀ほど過ごした後、突如として茎を伸ばし始め黄色い花を一度だけ咲かせる。 ここ豊前松江の本花も5月頃から茎を伸ばし始め、みるみる間に全長5m程までになったという。 そして7月から8月いっぱいまで花を咲かせた後、茎を部分が落ちて、再び緑のロゼッタ状の葉だけになり、それから二度と花は咲かせないという。
8月初旬、会社の帰りに豊前松江駅に寄ってみた。TVでも紹介されたらしく、見物客が三々五々訪れていた。 豊前松江駅は間近に豊前海が広がる開放感溢れる駅であるが、その駅のホームにひときわ背を伸ばした「リュウゼツラン」が黄色い花を咲かせていた。
駅員さんに聞いてみたら、このリュウゼツランは50〜60年前に保線区の職員が持ってきて植えたらしく、 ホームには全部で三株あり、数年前までに他の二つは既に開花を終わり、今回の花が最後であるらしい。
50年というと、既に私の年齢もその年に近づいた。その期間、ずっと待って漸く咲かせた花を見てるとひときわ感慨深くなった。

Taka記、撮影:2006年8月4日

JR日豊本線「豊前松江駅」駅舎


ホームの脇にリュウゼツランが背を伸ばしていた


リュウゼツランの向こうに青い豊前海が見える


花部全景


上部はまだ「つぼみ」


つぼみと開花始め


花部拡大(1)


花部拡大(2)


花が終わると茎が落ち、再び下の葉だけになる。
(数年前に開花が終わった別の株)


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