今週の1枚

【毎週更新!勝手気ままな写真を1枚紹介します。ジャンル不問。】


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【2001/8/19】 広谷湿原無惨
TAKEさんと二人で青龍窟への林道の荒れ具合を見に行った。折角なので、広谷まで足を延ばした。
田代峠に上がり、広谷を見下ろすと沢山の人達の姿があるのに驚いた。
広谷は今、「サギソウ」のシーズンであるのだ。
湿原には今はサギソウの他にツリフネソウ、ヌマトラノオ、ミミカキグサなど沢山の花が咲いている。
湿原の遊歩道を歩いていて私とTAKEさんの目は突然、点になった。目の前の湿原内の一部が 無惨にも踏み荒らされていたのである。
その踏み跡の先には数本のサギソウが咲いていたが、 その付近のムラサキミミカキグサは踏みにじられている。湿原をウロウロすると、いたるところに 踏み跡がついている。
遊歩道から望遠でサギソウを狙い、写真を撮影したが、サギソウの姿がとても寂しげに見えた。

撮影:2001.8.19
<後記>
こういう光景を目の当たりにすると、胸がとても締め付けられる思いがします。 ほんの数年前にはここ広谷にはこのシーズンと言えど、人の姿を見るのは珍しいほどでした。 最近はインターネットや写真集などで、ここ広谷の情報を多くの人達が知ることができるように なり、そのせいかどうかはわかりませんが、かなりの人達がここを訪れるようになりました。 そして、私はその情報を発信する張本人の一人なのです。 平尾台の東部の広谷、青龍窟一帯は素晴らしい地形的景観に加え、カルスト地形では珍しい 湿原を有しており、湿原特有の生物が観察できるところです。 しかし、かつて、その知名度は低く、ここが我々が住む白川地区の 一角であるのに、白川の住民にすらあまり知られていない程度でした。 私は北九州市近郊にこんなに素晴らしい自然が残るこの地域を是非皆さんに知ってもらいたいと同時に、 この自然の大切さを知っていただき、将来にわたってこの自然を残していけたらと思い、本HPで広谷湿原の紹介を始めました。 ただ、これが逆にここの自然を痛めつけることになっているような気がしています。 このHPの中で広谷湿原や平尾台のコーナーを今後も続けていくべきか、切実に悩んでいます。 このHPで広谷湿原を知り、そしてその人達がもしかしたらこの自然を破壊していっているかもしれない なんて、考えただけで、私はいたたまれません。
たぶん、このようなマナーを守らない人達は大勢の中のほんの一握りの人達でしょう。でも、その一握りの 人達により、日本各地の稀少自然が破壊されていっていることは事実だと思います。
今回の踏み跡の先には必ずサギソウがありました。たぶん、サギソウを写真撮影しようと思い、入っていった のだと思います。一人が入ると必ず小さな踏み跡ができます。そして、その踏み跡を見つけた次の人は 罪悪感はあれど、誰かが既に入っているからいいかという安易な気持ちで入っていくのでしょう。 そのうちその踏み跡は大きく広がり、湿地は踏み固められてしまいます。広谷でサギソウのUPの写真を 撮影することは、余程のカメラ機材がないと困難です。 もし、これから広谷にサギソウなど湿原の小さな花を見に来られる人がいましたら、双眼鏡を持参される ことをお勧めいたします。
貴重な自然です。マナーを守って大切にしましょう!