野うさぎに誘われて (5月中旬)

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5月中旬の平尾台はさわやかだ。
草原や木々の新緑が一段と緑を増してくる。
暑くもなく、寒くもなく、流れる風もちょうどいい。
この時期、草原はハイカーでいっぱいだ。
草原のあちこちに人影が見える。
パラソルを広げ弁当を食べる人。
ビニール袋片手に山菜を摘む人。
双眼鏡やカメラを肩に、野鳥や草花を観察する人。
平尾台にはいろいろな楽しみ方がある。
見晴らし台から茶ガ床へ向かう。
草原の木々の緑が五月の風に揺れている。
ウグイスやホトトギスの澄み切った声がこだまする。
後ろを振り返ると、見晴らし台は車がいっぱいだ。
カルスト草原の向こうに天狗岩が良く見える。
茶ガ床園地は平尾台東部の散策の拠点だ。
駐車場、トイレがあり、丘の上は絶好の展望場だ。
多くの人たちが、雄大な展望を見ながら弁当を食べている。
その向こうには、平尾台のシンボルの大平山が見える。
茶ガ床から深窪のほうへ向かってみる。 緑の羊群原の中に白い羊たちが美しい。
五月の風に草原が揺れると羊たちも動いているようだ。
深窪ドリーネの縁を回ってみる。
すり鉢状の草原の斜面が穴の底に落ち込んでいる。
一体、どこまで続いているのだろう。
吸い込まれそうな縁を回ってみる。
斜面では山菜摘みをしている。
ゆっくりと、ゆっくりと草原を進む。
五月の風が頬を優しく撫でていく。
草原に寝転んでみる。
青い空が目の前に飛び込んでくる。
五月の風に白い雲が流れて行く。
緑の香りが頬をかすめていく。
顔の横でタツナミソウが風に揺れていた。
さわやかな五月だ。

草原の隅でカサコソと音がした。
ふと目をやると、夏色毛に変わりかけた野うさぎが不思議そうに こちらを見ていた。
なにやら、モグモグと口が動いている。 私が起き上がるとの野ウサギは草むらに姿を消した。
また会えるかな。
野ウサギに別れを告げ、草原を後にした。
タツナミソウが風に揺れていた。

(2001/5月中旬)

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