金色の草原の中で・・ (4月)

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野焼きの後、平尾台の草原は一旦、モノクロームに変わる。
そんな中、焼けずに残った跡は以前の枯れ色が残ったままだ。 それは、時には芸術的な幾何学模様を浮かび上がらせる。
ほんのりと緑を帯びた地肌と冬の名残の枯れ色が混在する。
平尾台・広谷周辺は毎年は野焼きは行われない。
野焼きで黒々とした中峠を越えると、そこにはまだ冬枯れ色の草原が広がっていた。
そこは、また別の世界が広がっているかのように、静かな草原が佇んでいる。
まわりは、春の芽吹きで緑の世界へ変わりつつあるのに、ここはまだ季節の波から 取り残されているかのように、静かな動きだ。
車道から、広谷台のほうへ足を延ばして見る。
黄色い草原の中をかき分けるように入って行く。
草原が動き、自然に道が広がって行く。
風が流れると、さざなみが立つように草原も揺れる。
陽の光に照らされ、草原が金色に輝く。
ここにはまた平尾台の春の別の顔がある。
春にしては珍しく、吸い込まれるような青空に向かって、 金色の草原が流れて行く。
無限の彼方に続くように・・。
草原を行く人影が、次第に草原に飲み込まれて行く。
その姿は小さくなり、やがて青空と金色の草原の狭間に吸い込まれていく。
突然、目の前の草原が開けた。
眼下に広がる白川の里がほんのりと霞んで見える。
春なんだ。
少し遅い春の風がさーっと横を通り過ぎた。
(2001/4/15)

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