塔ガ峯の秋 (11月)

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塔ガ峯は、平尾台の北部、貫山の南西に位置する。 見る角度によって、山の形が全く異なる不思議な山である。
小倉南区井出浦から見る塔ガ峯は、鋭いとがった山容であり、「なんだ、あの山は!」 と誰もが感じるであろう。
一方、吹上峠や大平山あたりから見る塔ガ峯は なだらかな台形だ。
南北が切れ落ちた台形状の山である。 ある秋の日、「あの、とがった山頂へ行って見よう!」ということになり、 仲間と出かけた。
鬱蒼とした樹林の急斜面を登る。
樹林の中に苔むした石灰岩がゴロゴロところがる。
うす暗く、富士の樹海を思わせる。
痩せ尾根伝いに進むと突然目の前が開けた。西の突端、井出浦から眺めた槍の穂先に到着だ。
眼下には、井出浦の集落が見下ろせ、 目の前には、名峰・福智山の山並みが広がる。
「ここが、あの突端か。」
と感慨ひとしお。
後ろを振り向くと、貫山の大きな顔が見えた。
塔ガ峯の尾根は、平尾台最大のドリーネ・大穴の縁へ続いている。
塔ガ峯の南斜面はするどく切れ落ちた岩峰である。
樹林を抜けると、目の前にいくつもの尖塔の岩が現れた。石灰岩峰群である。
大崩山のスケールを小さくしたような岩峰だ。
白い石灰岩の尖塔の間の木々が色づいている。絶景!
草原状の平尾台とはまた別の顔がここにある。
岩の上から身を乗り出すと足が震える。
尖塔の合間を縫うように大穴の縁を行く。
再び急斜面に喘ぐと、大平山東斜面の草原へ出る。
広々としたいつもの草原が目の前に現れる。
ススキが秋風にたなびいている。
岩峰の秋、草原の秋。
平尾台もいろいろな秋がある。
ハバヤマボクチが寂しそうにポツンと佇む。
そして、秋の風が流れて行く。

(2001/11/17)

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